ブラジル杯16強戦第2試合 インテル2x1パルメイラス パルメイラスAwayゴールで薄氷の8強入り
先制点を決めたインテルの元アルゼンチン代表ダレッサンドロ( Ricardo Duarte)
6月1日、ブラジル杯16強戦、第2試合インテルxパルメイラスの一戦が、ポルトアレグレのベイラリオで行われた。
サンパウロではブラジル最大のTV局グローボににより、 サッカーの試合が毎週水曜の21時45分と日曜の16時にほぼ確 実に放送され、まるで国民の基本インフラのようだ。
2週間前にパルメイラスのHOMEで行われた第1試合では、 パルメイラスが1-0で勝利していたが、 この試合はHOMEのインテルが開始早々激しく攻め立てる展開と なった。
インテルは2006年、 2010年にリベルタドーレス杯も制していて、昨年までは、 サンパウロ、フラメンゴ、サントス、クルゼイロと共に「 ブラジレイロンで一度も2部落ちしたことがない5強」 の一角を占めていたが、まさかの大不振に陥り降格、 今年は2部で戦っている。
アルゼンチン人ながら、 このチームで2006年から2015年まで8年も過ごし、 昨年退団時には涙までみせたサポーターのアイドル、 ダレッサンドロが、2部落ちの危機を救うため、 男気を見せて今年からまたプレーしている。
パルメイラスは、戦力の充実ぶりはブラジル一を誇るものの、 今年迎えた新監督エドゥアルド・バチスタ(神戸の監督、 ネルシーニョの息子)がしっくりこず、昨年優勝の立役者、 クーカを呼び戻した。 これでチームは勢いに乗るかと思いきや、 ブラジレイロンで連敗してしまうなど、 最近のチーム状況は芳しくない。 前の監督が導入しようとしたゾーンディフェンスを、 クーカが去年までのマンツーマンに戻そうとして苦労しているよう だ。
試合はダレッサンドロと、ニコ・ロペスが決めて2x0、 トータルスコアも2x1と逆転したが、 パルメイラスは得意のセットプレイで1点返し2x1、 トータルスコアは2x2で同点ながら、Awayゴール差で、 パルメイラスがトーナメント勝ち抜きを決めた。
一年で1部復帰が至上命題のインテルには、 今後の2部での戦いに、大いに自信の持てる結果となったが、 パルメイラスには勝ち抜きこそ決めたものの、 この試合でけが人も出て、今後に不安を残した。 6月はまた週に2試合の過密日程が続くので立て直しは急務だ。