ブラジル代表 6月の親善試合はロドリギーニョに注目
昨年半ばのブラジル代表監督就任以来、チームを劇的に生まれ変わらせた、監督のチッチ(Lucas Figueiredo/CBF)
ブラジル代表は、開催国のロシアを除き、来年開催のワールドカップ出場を確定させている唯一の国だ。昨年半ばにチッチが監督に就任して以来、南米予選で8戦全勝と文句なしの成績を収めている。
世界中でワールドカップ予選の行われる「6月シリーズ」、南米地区は予選がないため、ブラジルは親善試合を行う。 オーストラリアに遠征してのアルゼンチン戦(9日)と、オーストラリア戦(13日)だ。
チッチが就任してから、ここまでの予選8試合(1月にシャペコエンセ支援の親善試合を行ったが、国内組のみの召集だったのでほとんど計算には入らない)でメンバーもほぼ固定されてきた。
しかしワールドカップでおなじみのジンクス「1年前に強すぎるチームは優勝できない」を考慮に入れて、チッチはあえてチームをいじるのではないか?
メンバーをあえて入れ替えて、新戦力(もしくはしばらく代表を離れていた復帰組でもよい)の台頭を待って、勢いをつけて来年のロシアに挑むつもりだと筆者は思う。
その観点から注目されるのは、今回のメンバーの中で数少ないブラジル国内組のMFロドリギーニョ(コリンチャンス)だ。
コリンチャンスから選出のロドリギーニョ(Lucas Figueiredo/CBF)
コリンチャンスが2015年に独走でブラジレイロンを制覇した時は、現代表レギュラーのレナト・アウグスト(北京国安)の陰に隠れて出番がなかったが、2016年からはチームを背負い、今年もコリンチャンスで大黒柱の活躍を見せている。
欧州でのプレー経験のないままに29歳になった彼を知る人は多くないかもしれないが、パスセンスもドリブル突破も非凡なものがある。
くれぐれも有名になりすぎて、ヨーロッパや中国から引き抜きの手が伸びないことを祈るばかりだ。