ブラジルサッカー便り 

2014年よりブラジル、サンパウロ在住、サッカー大好きです。

ブラジレイロン第7節 コリンチャンス6連勝で首位キープ 

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コーナーキックにヘッドで合わせて決勝点を決めた、コリンチャンスのセンターバック、バルブエナ    (© Daniel Augusto Jr. / Ag. Corinthians)

 

6月14日にブラジル全国選手権第7節、コリンチャンスxクルゼイロ戦を観戦した。

この試合のキックオフは21時45分と遅かった。ブラジルでは、水曜の夜の21時45分は、ウィークデイのサッカーの時間として一般的だ。

車社会で宵っ張りの国民性から、日本のようにあまり終電を気にする観客もいない。

好調コリンチャンスを見ようと、サンパウロ市内、決してアクセスの良いところにあるとは言えないアレーナ・コリンチャンスに3万人を超える観衆が集まった。

第6節終了時点で、コリンチャンスは5勝1分の首位で、クルゼイロは3勝1分2敗の6位だった。

試合は前半、コリンチャンスがボールをキープするも、ここまでわずか4失点のクルゼイロは守備陣形を低く構えてコリンチャンスに効果的な攻撃を許さない。

このまま前半は0-0で終わるかと思われた42分にコリンチャンスはコーナーキックのボールにセンターバックのバルブエナが直接ヘッドで合わせて先制した。

後半はクルゼイロが盛り返し、コリンチャンスを自陣にくぎ付けにしたが、ここまでわずか5得点のクルゼイロ攻撃陣は同点ゴールを奪えず試合はそのまま終了、コリンチャンスは6連勝で首位をキープした。全国選手権の前に行われた、サンパウロ州選手権から続く(スダメリカーナ杯の2試合も含む)無敗記録を20に伸ばした。

試合後、元ブラジル代表で1970年大会の優勝メンバーでもある有名解説者のトスタォンの「ブラジルリーグはレベルが拮抗し、激しく争われるが、技術レベルそのものは高くない」との言葉を思い出した。

ブラジルは、代表選手はほとんどヨーロッパでプレイし、代表レベルにはもう一つ、二つ届かないレベルの選手もヨーロッパや中東、最近では中国などでプレイしている。

日本でJリーグを観戦していたころは、ブラジル人と言えば「助っ人」で、日本人とは一段レベルの違ったプレーを見せてくれる存在だった。

では、ほぼ全員ブラジル人か、南米の国の選手がプレーする試合を見るとどうなるか?決して、めくるめく美しいプレーが見られるわけではない。単純なトラップミスもパスミスも多いし、ピッチのサイド近くのボールをディフェンスがボカーンと外に蹴りだして「攻撃を止めたぞ!」と、ガッツポーズで観客にアピールしている。「いやそれ、マイボールつなげたでしょ?」と思うシーンも何度も発生する。

 

まぁ、文句も書いてきたけれど、過密日程も厳しく、前々週の週末から、試合が中3日、2日のペースで4回も続いているので、選手を責めるのは酷かもしれない。

また、試合内容が乏しくてもCKから一点だけ奪いあとはひたすら守っても、勝ち点3には変わりはない。コリンチアーノの立場からすれば、全然OKな結果だった。 

 

また、同じ日に行われた、サントスFC対パルメイラスのクラシコは1-0でサントスFCが勝利し、レヴィー・クルピ監督の初陣を飾った。去年横浜F・マリノスで散々な体たらくだったカイケが活躍している。パルメイラスは無敵を誇った昨年のメンバーに豪華補強を施し、連覇の期待も高かったが、怪我人の多さにも悩まされて、7節終了時で2勝1分4敗の15位に沈んでいる。