ブラジルサッカー便り 

2014年よりブラジル、サンパウロ在住、サッカー大好きです。

リベルタドーレス杯40日ぶりに再開 16強が決勝トーナメント一回戦で激突

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手前はアトレチコ・ミネイロのロビーニョ、奥はパルメイラスのゲーラ、共にリベルタドーレス制覇を狙うチームの中心選手だ(Bruno Cantini / Atlético)

 
 5月25日にグループリーグが終了してから40日、南米最強クラブを決める、リベルタドーレス杯の決勝トーナメントが7月4日から行われる。
 ベスト16にはブラジル、アルゼンチンの2大強国から10チームが進出した。ブラジル勢6チームの中では、リーグ戦で2位、3位につけるグレミオ、パルメイラスや、二桁順位に沈むボタフォゴ(10位)アトレチコ・パラナエンセ(14)など、各チームの置かれた状況は様々だ。
 
 また6チームの内、5チームがトーナメント表の片側の山に固まり、8分の5の確率で決勝進出チームがでる。
 その5チームの中で注目されるのが、現在全国選手権3位につけ、最近は4連勝中のパルメイラスだ。もともと戦力の充実度ではブラジルはおろか、南米全体でみても最高レベル。全国選手権序盤で少し低迷したが、最近の好調ぶりに、むしろ調子の波を大事なリベルタドーレス杯決勝トーナメントに合わせてきた感すらある。
 
 パルメイラスが決勝トーナメント一回戦で対戦するのは、リベルタドーレス杯準優勝2回、エクアドルの強豪バルセロナ・デ・グアヤキル。同チームはエクアドルリーグでも2位につけ、油断できない強敵だ。

 トーナメント表で他のブラジル勢5チームとは逆の山に入ったアトレチコ・ミネイロはずっと外国勢と戦わねばならず、一回戦ではボリビアのホルヘ・ウィルステルマン、それを突破してもアルゼンチンのリーベル・プレートが来る可能性が高く、道のりは険しい。
 
 ブラジルチームのこの大会にかける思いはことのほか強く、「全国選手権は翌年のリベルタドーレス杯に出るための予選」と公言してはばからない人もいるほど。「大陸王者へ、その次は欧州王者との世界一決定戦」を願うファンの気持ちも何より熱い。
 
(欧州vs南米の一発勝負だったトヨタカップは、各大陸優勝チーム参加のクラブW杯になったこと、南米代表チームが決勝に行けないケースもままあることは、ここでは置いといてください)
 
 多くのチームが直前のリーグ戦で主力を温存してまでこの大会に賭けている。優勝すれば最高の名誉である上に、来年のリベルタドーレス杯出場権も手に入るが、もし同時に戦う全国選手権でメンバーを落とさざるをえず、そこでの順位が低迷、その犠牲を払った挙句にリベルタドーレス杯の決勝で敗れたら目もあてられないという「ハイリスク・ハイリターン」なチャレンジが始まる。