ブラジルサッカー便り 

2014年よりブラジル、サンパウロ在住、サッカー大好きです。

全国選手権第16節 フルミネンセxコリンチャンスを前に

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リオのイパネマビーチ。南半球のブラジルは今は冬だが、リオでは海水浴ができる。(Cesar Itiberê/FotosPublicas)

 

 週末を利用してリオに来ている。23日日曜にブラジル全国選手権第16節、フルミネンセxコリンチャンスの試合がマラカナンで行われるからだ。

 コリンチアーノの僕はコリンチャンスがリオでアウェイ戦を戦う時は、毎回ではないが、しばしば観光も兼ねてリオを訪れる。

 これまでちょうど100試合コリンチャンス戦をスタジアムで直接観戦してきて、その内60回以上も勝っているのだが、リオでのアウェイゲームは4戦して3分1敗と、まだ勝ち試合を見ていない。驚異的なペースで勝ち点を積み重ねるも、過去2戦連続引き分けで、少し2位以下との差が縮まってしまったコリンチャンスにはぜひとも勝って欲しいところだが、これで明日勝てないと、自分がリオに応援に行くと勝てないのかと責任を感じてしまう。

 今回コリンチャンスと戦うフルミネンセは、フラメンゴ、ボタフォゴ、ヴァスコ・ダ・ガマと並ぶ、リオの4強の1つだ。

 リオの観光地として有名なキリスト像のあるコルコバードの丘の麓、ラランジェイラス地区に、由緒正しい洋館のようなたたずまいの本部がある。今は練習グラウンドとして使われている小さなスタジアムは1914年にブラジル代表が初めて試合をしたスタジアムでもある。

 昨年100歳で亡くなった、元FIFA会長のジョアン・アヴェランジェ氏はフルミネンセの水泳チーム所属でもあった。同氏は超がつく上流階級の出身で、フルミネンセも、特にフラメンゴなどとは違い、歴史的に上流階級のファンが多かった。

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移籍の噂が絶えない、フルミネンセの若きスター、リシャリルソン

(NELSON PEREZ/FLUMINENSE F.C.) 

 

 以前はフルミネンセとフラメンゴがリオでの人気を二分し、両者の対戦は、フラxフルと呼ばれるほど、リオの4強同士の対戦の中でもプレステージが高かったが、最近はリオでの人気はフラメンゴが圧倒しており、フルミネンセの人気はヴァスコ・ダ・ガマに劣るのではないかと言うのが僕の実感だ。

 フルミネンせ出身の名選手にはジジ、リベリーノ、レナト・ガウーショ、ロマーリオなどがおり、ブラジル人として生まれながら、ポルトガルに帰化して活躍したデコもフルミネンセでプレーした。東京ヴェルディ、浦和レッズで活躍したワシントンも、2008年にフルミネンセで全国選手権得点王に輝いている。

 今年のフルミネンセは、勝ったり負けたりの半端な成績で順位も10位と中位に停滞しているが、得点王争いでコリンチャンスのジョと1位を分け合う、エンリケ・ドウラード、1月の国内組限定の代表に呼ばれたグスタヴォ・スカルパ、二十歳と若く才能豊かで移籍の噂も絶えないリシャリルソンなど、危険な選手が攻撃陣にはそろっていて、コリンチャンスは要注意だ。試合の2日前にはチーム創立115周年を迎え、マラカナンにも相当の観客が詰めかけることが予想されている。

 コリンチャンスが再び上昇気流に乗るか?古豪フルミネンセが無敗記録をストップするか?伝統のマラカナンでの試合は23日の午後4時キックオフだ。