ブラジルサッカー便り 

2014年よりブラジル、サンパウロ在住、サッカー大好きです。

ブラジル全国選手権第16節フルミネンセxコリンチャンス

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怪我のCBパブロの代役をしっかり務めた、コリンチャンスのペドロ・エンリケ(右から二番目)

( LUCAS MERÇON / FLUMINENSE F.C.)

 7月23日、リオのマラカナン競技場で、フルミネンセxコリンチャンス戦が行われた。

Fluminense x Corinthians - Campeonato Brasileiro 2017-2017 - globoesporte.com

13節まで11勝2分と独走態勢を築き、2位チームにさえも二けた勝ち点差をつけていたコリンチャンスだったが、14節、15節と続けて引き分け、同じ節を連勝した2位グレミオとの勝ち点差は6に縮まっていた。

 コリンチャンスは直前の15節アヴァイー戦で、中盤の司令塔、元ブラジル代表のジャジソンと、今年加入し、CBの一角として大活躍だったパブロをいっぺんに怪我で失っていた。さらにこれまでジャジソンが出られなかった際の代役、マルキーニョス・ガブリエルも累積警告で出場停止と、メンバー構成に不安を抱えていた。

 結局パブロの位置には、これまで3番手CBとして無難な働きを見せてきていたペドロ・エンリケが、ジャジソンの、さらにマルキーニョス・ガブリエルの穴埋めには昨年鳴り物入りで加入するもずっと鳴かず飛ばずだったジョヴァンニ・アウグストが入った。

 試合は、コリンチャンスの代役選手がまずまずの働きを見せて、おおむね有利に進めるも、フルミネンセも、期待の若手リシャリルソンの活躍でコリンチャンスゴールを脅かし、前半は0‐0で折り返した。

 後半開始早々の4分、コリンチャンスはCKのチャンスに上がっていたCBのバルブエナがヘッドで合わせて先制、膠着状態からのディフェンスの選手によるコーナーからの得点と、非常に有難い展開となった。 数試合続く良くない流れを、セットプレイによる得点で打破できたのは非常に大きい。

 先制後は、コリンチャンスの方が多くチャンスを作るも、追加点を奪えず、後半35分過ぎ、、、なんと僕はスタジアムを後にせざるを得なかった。 

 というのは後半からスタジアムにこんな案内が流れたのだ。「ビジターチームのファンは後半40分に出るか、試合後ホームフルミネンセファンの退場後、退場となります」と。 実は3年前に一度同じ状況で、最後まで残ったことがあり、試合後の退場が1時間以上遅れた経験があったのだ。 また、コリンチャンスが最後にマラカナンで試合をした昨年のフラメンゴ戦では、ファン同士の喧嘩から、軍警が介入、僕の友達(あくまで一般人)も何人か上半身裸にされて、手をつながされて連行と、まるで犯罪者のような扱いを受けていたことを思い出し、なるべくリスクは避けようと、今回はアナウンスに従い、後半40分までに出ることにしたのだ。 試合はアディショナルタイムが6分も取られ、終了したのは51分。僕は、1点差の緊迫した展開でのラスト13分という良いところを見逃してしまった。

 最終的にコリンチャンスは逃げ切るのだが、終了間際にスタジアム内から、フルミネンセファンによるものと思われる歓声が聞こえて大いに焦った。「まさか、追いつかれたの? あ~、これで3連続引き分け?」と、後で確かめてみたら、フルミネンセ、リシャリルソンのゴールがオフサイドで取り消されていた。

 スコアレスドローの前節からひき続き、2戦連続得点の止まっている攻撃陣だが、反対に守備陣は2戦連続のシャットアウト、得点もCBがあげて、悪い流れを断ち切り、チーム内にポジティブな雰囲気を生みだすには充分な、アウェイ、リオのマラカナンでの勝利だった。