ブラジルサッカー便り 

2014年よりブラジル、サンパウロ在住、サッカー大好きです。

リオとサンパウロの人気No.1チーム同士の対戦、満員のアレーナ・コリンチャンスでの一戦は1-1の引き分け。

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(Gilvan de Souza / Flamengo) 同点に追いつくボレーシュートを決めた、フラメンゴのDFレヴェール

 ブラジル全国選手権第17節、コリンチャンスxフラメンゴ戦が、サンパウロのアレーナ・コリンチャンスで行われた。Corinthians x Flamengo - Campeonato Brasileiro 2017-2017 - globoesporte.com

 ブラジルではサンパウロのチーム同士、リオのチーム同士のライバル意識は相当高く、ダービーマッチの際は両チームサポーターは熱くなるが、リオ対サンパウロの戦いはそれほどでもない。しかし、リオの人気No.1のフラメンゴと、サンパウロの人気No.1コリンチャンスが対戦する時はお互いのサポーターが、「ブラジル最大サポーターは俺たちだ」と対抗心を燃やす。

 その証拠に、2週間前に一般発売されたこの試合のチケットは、普段は空いている高額な席種まですぐに売り切れ、アレーナ・コリンチャンス収容人員限界近くの4万5千人を超す観衆が詰めかけた。

 「守備のコリンチャンスと、攻撃のフラメンゴ、総合力と、ホームの利でコリンチャンス有利」の前評判だったこの試合は、コリンチャンスが珍しく、前半からボールを支配して積極的に攻め込んだ。前半12分のジョによる先制点は、オフサイドの判定(その後ミスジャッジと判明)で取り消されるも、その9分後、今度はコリンチャンスディフェンスの大黒柱のバルブエナが、インターセプトからそのまま攻め上がり、前線のジョにパス、ジョは長い脚を活かしたロングスライドのドリブルで持ち込むと、やや厳しい角度からではあったものの、左脚でゴールの右隅に決めて、コリンチャンスが先制した。

 ただし、コリンチャンスは俗にいう「早すぎる先制点」か、その後下がってしまい、フラメンゴの、ジエゴ、エヴェルトン・リベイロ、ゲレーロら、フラメンゴ豪華攻撃陣の圧力をまともに受けて、自陣に押し込まれる展開が続いた。

 後半はほぼ一方的にフラメンゴがコリンチャンス陣に攻め込んだ。コリンチャンスは左右の攻撃的ミッドフィールダー2人を立て続けに負傷退場で失ったことも響き、耐える展開が続く、1点リードで45分でもしのぎ切ってしまうのがコリンチャンスの強さだが、今日の相手は豪華攻撃陣のフラメンゴ、攻撃練習のような展開で、さらに何本もコーナーキックのチャンスを与えて、しのぎ切ろうとしても、そうは問屋が卸さなかった。後半25分にフラメンゴはコーナーキックの流れから、ディフェンスのレヴェールがアクロバティックなボレーシュートをコリンチャンスGKカッシオの至近距離から放つと、カッシオは触るのが精いっぱいで、フラメンゴが同点に追いついた。

 その後はフラメンゴのMFジエゴの信じられないシュートミスからの逸機、コリンチャンスのDFペドロ・エンリケのあわやオウンゴールのクリアミスもバーに救われ、コリンチャンス、ジョの強烈なシュートがフラメンゴGKの攻守に阻まれるなど、お互いに勝ち越せず、1-1の痛み分けとなった。

 これでコリンチャンスは連続無敗記録を32に伸ばし、次節はアウェイでアトレチコ・ミネイロと対戦する。コリンチャンスとの差を縮められず、順位を一つ下げたフラメンゴは、次節はアウェイでサントスと対戦する。