ブラジルサッカー便り 

2014年よりブラジル、サンパウロ在住、サッカー大好きです。

酷いオフサイドの判定

昨日のコリンチャンスxフラメンゴ戦でのオフサイドの大誤審のよる反響は、一日たっても全く収まる気配を見せない。
まずは前半12分のプレー、コリンチャンスの幻の先制点となった、このシーンを見て欲しい。

 

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(divulgação)

 これを見た時僕は不明にも、フラメンゴディフェンスの一番後ろにいた選手と、コリンチャンスのジョの位置が問題になっていると勘違いし、「うーん、オンサイドだけどかなり微妙。これを大誤審と呼ぶのは厳しすぎないか?」と思っていた。

 僕のオフサイドの理解が全然間違っていました。 パスしたマイコンは完全にディフェンスラインを突破しており、パスの瞬間、ボールがすでにオフサイドラインより前にある。
 この場合のオフサイドラインはボールの位置で、それより前でボールを受けたらオフサイドが正解でした。
 ジョはボールより、ずっと後ろにいる。(その距離3メートルとも)これを審判が間違えては大問題でした。
 オフサイドかそうでないかは難しい。プレーが発生した直後はいつもパスを受けた選手は独走状態に(つまりオフサイドライン大幅に超えてパスを受けたかのように)見える。ディフェンダーから激しく抗議やアピールされると、つい、オフサイドと判定したほうが楽かもしれない。しかし、あくまで問題なのはパスを蹴った瞬間で、ゴール前でジョがドフリーで楽々決めたかどうかはオフサイドかどうかの判断に一切関係がない。
普段は一切判定への文句を言わないコリンチャンス監督のカリーリもこの時は「酷いミス、こんなことあってはならない」と語っていた。


 ただし、この10分後に先制したコリンチャンスは残り時間のほとんどを自陣にへばりついて過ごした。 後半の「これはやられた」と目をつぶったシーンではフラメンゴの元代表ジエゴが外してくれて、直後にはあわやオウンゴールのクリアミスも発生し、その分とおあいこで、引き分けも仕方ないと思っていたが、コリンチアーノたちは全然違った。「あいつらのゴールは、『入ってたかもしれないゴール』に過ぎず、実際には入っていない。こっちは、実際にルール通りにプレーして決めたゴールが大誤審で取り消されたんだから、おあいこになんかならない」というのだ。

 しかし、あのゴールが認められていたら、その後やはり引いてプレーしてしまい、2点目が入っていた保証もないのだから、その後のプレー内容からすれば、引き分けOKと僕は思う。
 幸いにして数時間後の2位グレミオの試合も引き分けに終わり、勝ち点差8とまだ大きくリードしているのだから、「そんなに目くじら立てることもなかろう」というのが今の偽らざる本心だが、今後2位との差が詰まってきたら、昨日の引き分けを惜しむんだろうか?
 唯一心配なのは最近のリーグ戦が4試合で1勝3分と、それまでの驚異的なペースから落ちていることだ。まだ怪我人が戻るまで時間がかかるが、ここでもう一度エンジンをかけなおして、また連勝街道を突っ走って欲しい。