ブラジルサッカー便り 

2014年よりブラジル、サンパウロ在住、サッカー大好きです。

今年のブラジル全国選手権も半分を終了、サンパウロFCは降格してしまうのか?

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世界制覇3回の名門サンパウロFCの、まさかの2部降格はあり得るのだろうか?
(Felipe Oliveira / EC Bahia)
 
 今年のブラジル全国選手権も折り返しの19節まで終了した。5月13日からわずか12週間で19節も消化した。残りの半分は12月3日までの17週をかけて消化する。 9月と10月に2週間ずつ代表ウィークでリーグ戦が行われないため、このようなアンバランスな日程だ。
 
 さて、ここまで再三書いている、僕の応援するコリンチャンスの快進撃についておさらいしてみる。 19節終了時で14勝5分の勝ち点47は驚異的な数字だ。リーグ戦開幕前、サンパウロ州選手権の時からの連続無敗記録は34試合に伸び、向かうところ敵無しに思える。実際、3位勝ち点12ポイント差で3位のサントスFC、クルピ監督は「もうウチの全国選手権優勝はない。目標をリベルタドーレス一本に絞って戦う」と語っている。勝ち点39、コリンチャンスとの差は8ポイントのグレミオも2試合平均勝ち点2以上で、普通なら充分に優勝ペースだが、今年は運が悪かった。 とはいってもコリンチアーノの僕はもっともっと2位に対するリードが欲しい。「早く二桁差にならないかなぁ、そうしたらコリンチャンスもスダメリカーナ杯に主力を使えるのに」なんて思っている。
 さて、順位表の上ではなく、下で注目を集めているのは、何と言ってもサンパウロFCだ。17節の敵地ボタフォゴ戦で残り5分で2点差をひっくり返し、下位4チームまでの降格ゾーンを脱出、ようやく勢いに乗るかと思ったらその後連敗して、また17位降格ゾーンに逆戻り。サントスFC、フラメンゴ、クルゼイロと並ぶ全国選手権2部落ち知らずの称号を遂に剥奪されるのかと、地元マスコミはコリンチャンスの快進撃と同じくらいのページを割いて報じている。 
 サンパウロFCは5勝4分10敗の勝ち点19で折り返した。20チームの2回戦総あたりのリーグ戦になって以来、もっとも勝ち点の高かった17位チームは、2009年コリチーバの勝ち点45だ。つまり、勝ち点46以上をとって降格したチームはなく、サンパウロFCがその数字に達するために必要なのは27ポイント、7勝6分6敗でこの数字に届く。 アルゼンチン代表FWプラット、ペルー代表MFクエヴァ、元ブラジル代表MFエルナネス、リオ五輪ブラジル代表DFロドリゴ・カイオらを擁するサンパウロFCがこの成績を収めるのは決して難しいことではない。
 しかし、昨年もそれまで2部落ち知らずだった南部の強豪インテルナシオナルが、「結局インテルは残るさ」と、似たようなことをいわれながらも最終的に降格した。一昨年はヴァスコが降格と、ブラジル全国選手権は、言い方はおかしいが、まさかの降格が「いつも」起こるリーグだ。
 ブラジル全国選手権優勝6回、リベルタドーレス杯優勝3回、ヨーロッパ・サウスアメリカ杯優勝2回、クラブワールドカップ優勝1回、サンパウロ州選手権優勝21回の名門が、まさかの2部落ちとなってしまうのか?