ブラジルサッカー便り 

2014年よりブラジル、サンパウロ在住、サッカー大好きです。

ブラジル杯決勝第1試合、フラメンゴXクルゼイロは1-1の引き分けに終わる

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ブラジル杯決勝第1戦は、満員のマラカナンで行われた。(Gilvan de Souza / Flamengo)

 

 9月7日木曜日、ブラジル独立記念日に、ブラジル杯の決勝第1試合フラメンゴXクルゼイロ戦がマラカナンスタジアムで行われた。

Flamengo x Cruzeiro - Copa do Brasil 2017 - globoesporte.com

フラメンゴはリオのみならずブラジル全土で国内最大の人気チーム。この試合には6万6千人を超す観客が詰めかけた。 しかし、チケットを持たない大勢のフラメンゴファンが入場ゲートを強行突破しようとして、警備の警官と衝突。催涙弾さえも使われる事態になったのは残念だった。

 フラメンゴもクルゼイロも全国選手権(リーグ戦)の優勝の目はほぼなく、優勝すれば来年のリベルタドーレス杯出場権が得られるブラジル杯に大きな望みをかけていた。

 フラメンゴの中心選手は昨年途中加入の元ブラジル代表ジエゴ、クルゼイロは元ベガルタ仙台のチアゴ・ネべスが中心だ。

 前半は両者慎重な立ち上がりで、見せ場も少なかった。H&Aだが、トータルスコアが並んだ時にアウェイで入れたゴール数が優先されるルールはなく、ホームフラメンゴがそこまで慎重になる理由もなかったが、やはり硬さがでた。

 後半に入ってもジリジリとした我慢比べは変わらず、フラメンゴは期待の若手ヴィニシウス・ジュにオールを投入するも、先制点を奪えずにいた。

 後半30分に均衡が破れた。コーナーキックからの流れからの混戦で、最後はフラメンゴのFWルーカス・パケタが押し込んで、フラメンゴが先制した。(実はこのゴールは後でよくよくリプレイを見るとオフサイドだが、このオフサイドを取るのは至難の業。審判は責められないだろう)

 1点差での負けならまだ良しともいえるほど、終始押され気味の展開だったクルゼイロだが、8分後にワンチャンスをものにする。ボランチのウジソンが放ったミドルシュートをフラメンゴキーパーがキャッチできずに前にこぼすと、詰めていた元ウルグアイ代表のアラスカエタが冷静に押し込んで同点とした。

 その後は両者譲らず、1-1で試合は終了し、優勝の行方は3週間後、27日、クルゼイロのホームミネイロンで行われる2戦目に持ち越された。

 ブラジルは本当に日程を場当たり的に決めていて、9月27日と、まだリーグ戦の試合が多く残っている時期にブラジル杯の優勝チームが決まってしまう。どっちもリーグ戦はパっとせず、ブラジル杯に優勝してしまえば、さらに士気が落ちることは目に見えているのに、この時期の決勝第2戦となった。

 第1戦を見た終えた感想は、若干フラメンゴ有利だが、これもリターンマッチはクルゼイロのホームで行われるのでクルゼイロの巻き返しがあるかもしれない。リーグ戦だけを戦う他のチームに比べ、日程面の不利は否めないが、それでも多くの見返りがあるこのタイトルを獲ろうと激しい試合が予想される。