ブラジルサッカー便り 

2014年よりブラジル、サンパウロ在住、サッカー大好きです。

あまり目立たないけど、コリンチャンスの攻撃のコンダクター、トップ下レギュラーのロドリギーニョはこんな人

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8月のリーグ戦前半最終戦のスポルチ戦でゴールの外に飛んでから、大きく曲がって入るビューティフルゴールを決めた際のロドリギーニョ

(© Daniel Augusto Jr. / Ag. Corinthians) 

https://www.youtube.com/watch?v=dh2Hx3QsvOY

 コリンチャンスの不動のレギュラー、4-2-3-1の3の真ん中トップ下に入るMFロドリギーニョ(29)は、「サンパウロだけで見ても4番手」の低評価を見返し、サンパウロ州選手権もブラジル全国選手権も優勝した今年と比べて、来年はマークもきつくなり、一層厳しい戦いを強いられる事を覚悟している。

 ロドリギーニョは今年1月末に行われた、ブラジル国内組限定のブラジル代表戦にも招集されプレーしているが、来年のロシア行きの可能性は正直ほとんどない。

15日に優勝を決めてから、まだ1週間も経っておらず、直後の日曜のフラメンゴ戦を疲労の蓄積を理由に免除され、優勝の余韻に浸るロドリギーニョの本音に地元紙が迫った。

Q3節を残して優勝を決めて、ホッとしている?
Aもちろんだよ。もう誰も俺の事を、「あそこで飲んでた、よっぱらってた」とか責める事はできないよね。優勝を決めた夜は一晩中遊んだよ。ホームで優勝を決めた興奮は特別さ。

Q他の選手たちは、11月5日のダービー、パルメイラス戦が優勝を決める鍵になったと言っているけれど、同じ意見?
A勝ったからそういえるけどね、もし負けていたら最悪だったよ。前の試合までこっちの調子が最悪で、相手は絶好調。勝ち点差が5まで縮まっていたんだ。勝って自信もつけたし、ファンの熱気も一気に高まったね。

Q今年はトルコのチームからオファーがありましたが、コリンチャンス残留を決めましたね。来年はどうしますか?
A契約が2019年末まで残っている。俺はここで幸せだよ。もし出て行くとしたら、俺にもチームにも、断りきれないくらいのビッグオファーが来た時だけさ。俺は本当に今の契約を全うする事に集中している。

Q今年のコリンチャンスには常に低評価が付きまといましたが、来年はその状況も変わる?
A例えば、「サンパウロだけで見ても4番手でしかない」と言われていたとしても、「コリンチャンスの選手が結果に対してノープレッシャー」なんてことは有り得ない。リーグ戦後半に、パフォーマンスが落ちたときの重圧はハンパなかった。サンパウロ州選手権で優勝し、とんでもなく良い成績でリーグ前半を折り返し、後半調子が少し落ちたけど、まだまだ2位との差は開いていたのに、批判が凄かった。でもコリンチャンスの選手である限りこれは避けられないね。 来年は最初からハードルが高いだろうな。

Qやはり来年はリベルタドーレス杯が目標?
Aもちろんだよ。それはリベルタドーレス杯に出場するどのチームも同じはず。でも全ての大会に集中する事が大事だと思う。

Q今年のコリンチャンスは、トーナメント戦での成績があまりよくありませんでした。トーナメントであるリベルタドーレス杯を勝ち進むには?
Aホームではいつも俺たちは強い。アウェイゲームで賢く戦って、トータル180分間の戦いをうまくマネージメント出来れば、コリンチャンスは優勝候補の一角に間違いない。 正直、今年のスダメリカーナ杯は優先度が高いわけじゃなかった。(ベスト16で敗退)

QロシアW杯に向けては?
A難しいだろうね。自分の競争相手のレベルの高さは分かっている。それにチッチは常に継続性を重視する。 1月に呼んでもらえたけれど、その後はチッチの求める水準に俺が達していなくて、呼ばれなくなった。チャンスは他の選手にいってしまった。(国内組のジエゴは、国外組に負けず最近も呼ばれている)

Q残り2節で得点ランクトップタイのジョが得点王を獲れるようにサポートすることはチームにとって大事?

Aそうだね。もしジョに得点王を獲らせることができたら、願ってもない一年の締めくくりになるだろうな。

 2015年、レナト・アウグストが中盤に君臨していたころは、「頼りない控え」に過ぎなかったロドリギーニョは、主力の大量流出が起きた2016年からコリンチャンスの屋台骨を背負っている。代表に割って入ろうとしても彼のポジションは層が厚すぎて、ちょっと力量不足の感は否めない、欧州に移籍しようにも、遅咲きのため年齢もいっており、これからビッグクラブを目指すのも難しい。2019年までの契約は全うすると言ってくれてはいるが、もっと延長して、このままコリンチャンスで引退してはくれないだろうか? 中盤で苦しくても彼に預ければ簡単には奪われず、何とか局面を打開するプレーをしてくれる。そんなロドリギーニョにはいつまでもいて欲しい。