ブラジルサッカー便り 

2014年よりブラジル、サンパウロ在住、サッカー大好きです。

本田の前に立ちはだかる、南米王者グレミオの守りの要ペドロ・ジェロメル

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リベルタドーレス杯第1戦、先制ゴールを仲間と喜ぶジェロメル(背番号7のルアンに抱き着かれている選手・LUCAS UEBEL/GREMIO FBPA)

 

 クラブワールドカップは準々決勝が終わり、ベスト4が出揃った。アジア王者として大会に臨んだ浦和レッズが、開催国UAEのチャンピオン、アルジャジーラに負けて、日本人としての残る楽しみは本田圭佑所属の北中米王者、パチューカ(メキシコ)が果たしてどこまで勝ち進めるかだが、パチューカと準決勝で対戦する、南米代表のグレミオ(ブラジル)も当然レアル・マドリードを倒しての世界一を狙っている。

 グレミオはこれまで何度かこのブログで紹介してきたが、今日はチームの守りの要、センターバックのジェロメル(32・ブラジル)のインタビュー記事を翻訳してみる。

 

Qレアル・マドリードについて

Aリベルタドーレス杯で優勝したときと同様に「一歩ずつ」だよ。まずは準決勝を突破しないと、レアル・マドリードの待つ決勝には行けないんだ。まずはパチューカの特徴をよく分析して、慎重に戦わなきゃ。もし勝てたら、もちろんその時はレアル・マドリードが決勝に出てくる事を望むよ。世界最高のチームだからね。

 

Qクリスティアーノ・ロナウドについて

A2012/13シーズン、僕がマジョルカにいたころ対戦したよ。でも彼は覚えていないだろうな。彼について説明は要らない。この10年もの間、メッシと争い、世界最優秀選手の称号を5回も手にしている。取れなかったときでも2位。世界一の選手さ。

 

Qグレミオ監督のレナト・ガウーショについて

A彼はグレミオの中心だ。チーム内部の人間は全員、彼の凄さを分かっている。サッカーを良く分かっている。どんな時にも適切な助言をくれる。

 

Qチームの要、ボランチのアルトゥールがいませんが。(リベルタドーレス杯決勝第2試合で負傷))

A若干21歳で今年はブラジル代表にも選ばれて、FCバルセロナさえもが欲しがっているような選手の不在が痛くないわけがない。実際彼は、僕が今まで共にプレーした選手の中でも一番上手いと思う。でも代わりの選手も質が高いし、みんなで不在をカバーしていく。

 

Q今年の活躍で多くのチームがあなたを狙っているとの噂がありますが。

A代理人のところには多くの問い合わせが来ている見たいだけれど、僕に具体的な話しはない。「(ブラジル最大金満チーム)パルメイラスが僕に興味を持っている」との噂は知っている。でも今はグレミオで幸せなんだ。ここを出て行く理由が見つからない。

 

Q今年はキャリア最高の1年でしたね

A実はそれ、去年も思ったんだよ。個人賞もとれて、ブラジル杯に優勝も出来て、初めて代表にも呼ばれて、、、でも今年はまた代表にも呼ばれて、リベルタドーレス杯まで取れた。来年も今年より良い年だったといえるように頑張るよ。

 

Qブラジル代表としてのロシア行きの期待は?

Aそりゃあ持っていないはずがない。(ジェロメルは、ミランダ、マルキーニョス、チアゴ・シウバに続く、4番手CBの座を争っているが、現時点ではメンバー入りは微妙。)全ての選手の夢だ。 30歳を越えた僕を代表に初招集してくれたチッチには感謝している。チッチは選手たちに「常に最善を尽くせ」と言っている。僕もこれまでそうしてきた。来年の5月の最終発表まで、グレミオで全力を尽くして知らせを待ちたい。

 

Qこれまでのキャリアを振り返って

A18歳までパルメイラスユース、19歳からポルトガルの小クラブに移って、プロデビューもそこ。ヴィトーリア・デ・ギマラエスに移籍して、ケルン、ケルンからマジョルカ、2014年にグレミオに入ったのも、最初はケルンからのレンタル。 グレミオは僕がプロとしてプレーした初めて、唯一のブラジルのクラブで、これまでプレーした、どのクラブと比較しても「ビッグ」だ。 それまでのクラブでは、タイトル獲得のチャンスは現実的じゃなかったけど、いつもベストを尽くしてチームに貢献しようとしてきた。幸せなキャリアだったと言えるよ。その時その時の決断も間違っていなかった。でもグレミオからのオファーと聞いた時には即決だったね。グレミオはブラジルの中でもトップクラブの一つ。タイトル獲得のチャンスだと思った。

 

Qサンパウロ生まれだけど、最近はポルト・アレグレで暮らすあなたは、今は自分をパウリスタ(サンパウロっ子)だと思う?ガウーショ(リオ・グランデ・ド・スール州出身者)だと思う?

Aちょっとガウーショの習慣や独特の言葉つかい、発音の癖、気質がうつってきちゃったかな。2人の子供もこっちで生まれたガウーショネイティブだ。僕はマテ茶は飲まないけれど、2人の為にも、シマホンの使い方、覚えなくっちゃね。

 実に好青年で、ダーティーなファールもほとんどないジェロメル。明日はパチューカとの好勝負を期待したい。