ブラジルサッカー便り 

2014年よりブラジル、サンパウロ在住、サッカー大好きです。

コパ・アメリカ2019考察

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 7月7日、決勝の舞台はマラカナン(Daniel Brasil/ ME/ Portal da Copa)

 

 2019年6月14日から7月7日にかけてブラジルで行われるコパ・アメリカ。日本の出場は1年近く前から噂され、5月ごろにはCONMEBOLが招待を正式発表。JFA側は正式な返答を避けるも、CONMEBOLはお構いなしに、ツイッターや、公式プロモーション動画で日本の名前をバンバン出していた。

 12月に入り、安倍首相がパラグアイ訪問中に「日本がコパ・アメリカでパラグアイと対戦するとよいと思います」と語ったり、サンパウロの日本総領事も、「コパ・アメリカでの日本の応援よろしく」と非公式の場で語るなど、「日本の出場はほぼ決まりなのに、JFAはなぜ公式発表をもったいぶっているのか?」と思っていたら、12月11日、キリンホールディングスさんにスポンサー40周年感謝のイベントで公式発表となった。

 その後試合日程、組み合わせ抽選会の日時、シード順も発表になったので、色々考察してみたい。

まず、6月14日(金)の開幕戦はサンパウロのモルンビスタジアムでブラジル戦、対戦相手には「A2」が入る。

ブラジルはその後、18日(火)21:30サルバドールのフォンチ・ノヴァで「A3」、22日(土)16:00サンパウロのアレーナ・コリンチャンスで「A4」と対戦だ。 

 詳しくはここ↓を見てください

2019 Copa América - Wikipedia

 サンパウロ(2会場)、リオ、サルヴァドール、ベロ・オリゾンチ、ポルト・アレグレの5都市で行われるが、1次リーグの3試合で2試合同じ都市で試合をするのはブラジルだけ。ちょっと優遇されている。

 シード順、つまりポット分けはブラジル、アルゼンチン、ウルグアイが第1ポット、コロンビア、チリ、ペルーが第2ポット、ベネズエラ、パラグアイ、日本が第3ポット、エクアドル、ボリビア、カタールが第4ポットだ。 

 アルゼンチンとウルグアイは「B1」か「C1」に入ることが決まっているが、第2ポットは必ず「A~Cの2」第3ポットは「A~Cの3」、第4ポットは「A~Cの4」に入るわけではない。

 日本からわざわざブラジルに飛んできて、日本の試合を追いかける人には関係ないかも知れないけれど、サンパウロ在住で、平日は仕事のある僕にとって、最も都合がよいのはB4だ。

 初戦16日(日)対B3 16:00 リオ マラカナン

2戦目19日(水)対B2 18:30 サンパウロ モルンビ

3戦目23日(日)対B1 16:00 ポルトアレグレ アレーナ・デ・グレミオ

リオはサンパウロから夜行バスで6時間の距離だし、平日のモルンビなら仕事終わりに行ける。ポルト・アレグレは夜行バスで行くにはちょっと遠いけど日曜だし、早めに飛行機抑えれば安く済むかもしれない。

 日本は2013年コンフェデ、14年ワールドカップ、16年リオ五輪と、最近しょっちゅうブラジルでメジャー大会を戦っているが、リオのマラカナンで戦ったこともなければ、日系ブラジル人が一番多く住むサンパウロで戦ったこともない。

 大きなイベントの時だけ使われたようなスタジアムで試合をするんじゃなくて、名場面の舞台となった歴史があり、今後も歴史が続いていくようなスタジアムで日本代表に試合して欲しいと思う人はいないだろうか? 例えば、ワールドカップ、コートジボアール戦の行われたレシーフェのスタジアム、アレーナ・ペルナンブーコは街に3つもサッカーチームがあるのに、デカすぎ、遠すぎでどこも「ホームにしたくない」としているし、ナタールやクイアバなんか、1部、2部リーグのチームもない。 その点マラカナン、モルンビ、アレーナ・デ・グレミオなら今後も人気チームのホームとして使われ、名シーンが積み重なっていく。

 また、コパ・アメリカは1次リーグ3位まで決勝トーナメント進出の可能性がある(A~C各組2位までと、3位の3チーム中成績上位2チームが8強進出)から、是非とも決勝トーナメントには行って欲しい。不慣れなアウェイ南米で戦う不利、アジアカップに招集したメンバー、特に今をときめく「堂安、南野、中島」トリオが招集できるか不透明な事情もあるが、やはり、決勝トーナメントを戦い、勝つことでチームの経験値も高まる。それに決勝トーナメントで一つでも勝てばもう4強入りで、準決勝に負けても3位決定戦があるから更に2試合を戦う権利が保証される。

 

 では、ポット別に日本の対戦相手に望ましいのはどこだろうか? 各ポットの国々を難易度が高い順に並べると

 第1ポット ブラジル>アルゼンチン>ウルグアイ

 ここはどことあたっても厳しいけど、なんとか引き分けをもぎ取れればOK。ウルグアイには最近勝っていてよいイメージもあるはず、一次リーグ最終戦に当たり、その時に相手が2連勝できてくれていれば、メンバーを落としてくれたり、手を抜いてくれる可能性も

 

第2ポット コロンビア>チリ>ペルー 

 ここで勝つか負けるか、引き分けるかが8強入りに大きく関わってくる。最近1勝1敗のコロンビアと決着をつけたい気もするけど、やはり戦力的にはペルーの方がだいぶやりやすい。

 

第4ポット エクアドル>ボリビア>カタール  

 まず確実にカタールとは当たらない。アジアを2カ国招待してその2カ国がグループリーグで同居しないように抽選で配慮されるはず、そうなると、エクアドル50%、ボリビア50%。直近のFIFAランキングで決めたとはいえ、エクアドルの第4ポット、ベネズエラの第3ポットはちょっとおかしいと思う。ワールドカップの南米予選では、いつも「このニカ国をカモって、あとは大混戦。逆にベネズエラ、ボリビアをカモれないと突破は厳しい」状態が続いている。ベネズエラ50%、ボリビア50%ならどっちが来てもOKだったけど、エクアドル50%、ボリビア50%だと話が違ってくる。「お願いだからボリビア来て!」という感じだ。運命の抽選会は1月24日ドキドキしながら見ることになるだろう。

 なお、チケット発売に関する情報はでていない。価格は一次リーグのゴール裏で200~300レアル(18年末の為替相場で約6000~9000円)程度だろうか、普段30レアル程度でコリンチャンス戦を見ている僕にはかなり大きな出費だが、できるだけ見に行きたい。

 ただでさえ、航空券価格、移動時間、現地の治安など、国外アウェイの場所としてハードモードのブラジル。日本の出場が正式に発表されたのが12月では、休みを取るのも難しいだろう、日本からのサポーターはそんなに多くならない気もするが、現地邦人、日系ブラジル人らで盛り上げていきたい。