ブラジルサッカー便り 

2014年よりブラジル、サンパウロ在住、サッカー大好きです。

マジョルカ、久保選手の会見で思ったこと

 

 マジョルカの久保建英選手が13日のホーム、ビルバオ戦で、後半から途中出場し、PK奪取につながるドリブル突破を見せました。結局、その試合は0対0で引き分けたのですが、試合後の共同会見で見せた彼の流暢なスペイン語がまた話題になっています。

https://www.youtube.com/watch?v=nTaw1BsoVNw

0分39秒からの彼の言葉がとても面白かったので紹介します。

スペイン人記者に、「出場する際、観客は総立ちで、名前を叫んでいました。その時の気持ちは?」と聞かれた久保選手は、

De momento la gente me  quiere   mucho, entonces  tengo que     

今のところ 人々は 私を 愛する  とても だから  しなければならない 

demostrar     todo(s)  partidos   para que la gente no deje de quererme.

(活躍を)見せる すべての 試合で   人々が私を愛することを辞めないように

 

と答えました。

彼は「今のところ人々は私を愛してくれている」と前置きしたうえで、

「人々が、私を愛することを辞めてしまわないように 頑張らなくては」と言っています。 

 

マジョルカの公式アカウントは「僕のことを気に入ってくれているから今後もそうあり続けるようにしっかりやって行きたい」としていますが、

「人々が私を愛し続けてくれるように」ならば、

para que la gente continue querendome と言えばよく、久保選手はこの表現も知っていると思います。

 

あえて、「愛することをやめてしまわないように」と言ったところに、久保選手のちょっと皮肉屋なところや、欧州でプレーするサッカー選手の苛酷な運命(活躍すれば喝采、しなければ罵声)を覚悟しているところが表現されているのではと思いました。

 

あとは、久保選手、話す前に必ず、「ブエノ」と言いますが、これは直訳では「良い」(英語のウェル)で特に意味はありません。ただし、話すときのリズムを取るのにとても便利で、僕もブラジル来たばかりの時しょっちゅう「ブエノ」で始めていました。しかしこっちはポルトガル語なので、「それを言いたければポルトガル語で、『ボン』と言いなさい」と教わりました。

 

さらに久保選手のスペイン語で面白いなあと思ったのは、1分09秒のところ、スペイン人の質問がよく聞きとれなくて、

Puede       repetir    la pregunta  for fa?

してくれますか? 繰り返す  質問を    お願いします と言ったところ。

 

最後のポルファは、ポルファボール(日本語の「お願いします」英語の「プリーズ」)を短くしたものです。 すごくネイティブっぽいなと思いました。

質問の答えに「ブエノ」 なにかお願いする時に、最後「ポルファ」これはスペイン語を勉強している人も真似すると、ネイティブっぽい印象を与えてお得です。