ブラジルサッカー便り 

2014年よりブラジル、サンパウロ在住、サッカー大好きです。

ブラジル全国選手権1部第3節 アトレチコ・ゴイアニエンセ0x1コリンチャンス コリンチャンスAWAYで連勝!

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決勝点を決めたコリンチャンスのブラジル代表、ロドリギーニョ

(Foto: Rodrigo Gazzanel / Ag. Corinthians)

5月28日、ブラジレイロン第3節、アトレチコ・ゴイアニエンセxコリンチャンス戦が、ゴイアス州のセーラ・ドウラーダスタジアムで行われた。 このスタジアムは、昨年リオ五輪の前に、ブラジル五輪代表対日本五輪代表の親善試合が行われ、日本が良いところなく0-2で敗れた試合の行われたスタジアムだ。

 

2015年に、独走でブラジレイロンを制覇したコリンチャンスだが、W杯スタジアム、アレーナ・コリンチャンス建設費の負債がたまっているチームは2016年に大量の主力を放出、それでも、国内随一のカリスマ監督、チッチがなんとかチーム力を保っていたが、そのチッチも低迷するブラジル代表監督に就任することとなり、その後は監督人事も迷走、穴埋めで補強した選手もことごとく期待外れで7位に終わり、今年のリベルタドーレス杯出場権さえも逃していた。

 

昨年コロコロ変わった監督の一人、チッチ時代の助監督カリーリが正式に返り咲きで監督に就任した今年は、同じサンパウロ本拠のパルメイラス、サンパウロや、サントス市本拠のサントスよりも一段力が落ちるとみられ、2月に開幕したサンパウロ州選手権では、常に「サンパウロ第4勢力」とメディアに揶揄される始末だった。

 

そのサンパウロ州選手権を、決勝トーナメントの組み合わせの運にも助けられ優勝して迎えた今年のブラジレイロンは、「上位6位以内に与えられる、来年のリベルタドーレス杯出場権を確保できれば上出来」といった、前評判だった。

 

元ブラジル代表FWジョ、決してテクニックに優れているわけではないが、攻守にわたり献身的に走るサイドアタッカーのパラグアイ代表ロメロ、元ブラジル代表のプレーメーカージャジソン、昨年不振のチームを一人で背負い急成長、ブラジル代表にも声のかかるMFロドリギーニョ、ブラジル代表で右サイドバックダニ・アウヴェスの控えでもあるファギネルなどの人材はいるが、今年のチームの特徴は「煮え切らない」の一言だ。「コリンチャンスは爆発力もなく、守備から入り、カウンター狙いの戦い方だから、HOMEよりもむしろAWAYの方が力を発揮しやすい」と解説者に言われてしまうほどだ。

 

 昨年2部で優勝するも、今年の1部では、開幕2連敗スタートのアトレチコ・ゴイアニエンセに試合を支配するも、リードは前半にロドリギーニョが奪った1点のみ。先制前の大チャンスは、ジョがキーパーにぶつけてしまうし、後半の追加点のチャンスは、新加入のクレイソンがGKとの一対一を外してしまう。 サンパウロから遠いゴイアスでも、HOMEのサポーターを圧倒したコリンチアーノたちが、興奮のあまりに発煙筒に火をつけてしまったために、アディショナルタイムは7分、おそらく今年のブラジレイロン1部の中でも最も戦力的には劣るアトレチコ・ゴイアニエンセでもそこはプロ、なんかの拍子に1点入ってしまったら、泣くに泣けない1x1の引き分け勝ち点1どまりとなるところだった。 

 

終了間際の相手コーナーからのきわどいヘディングをGKカッシオがなんとか止めて、コリンチャンスは先週のヴィトーリア戦に続いての1x0勝利だった。

これでコリンチャンスは開幕から2勝1分の勝ち点7で暫定首位も、まだまだ2部上がりのチームを相手に得意の「AWAY1x0」を繰り返して勝ち点を伸ばしたに過ぎない。来週HOMEのサントス戦では真価が問われることとなる。