ブラジルサッカー便り 

2014年よりブラジル、サンパウロ在住、サッカー大好きです。

クラシコ コリンチャンスxサントスFC観戦記 コリンチャンス2-0で勝利、3連勝で暫定首位

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クラシコでまたも得点したコリンチャンスのジョ

(© Daniel Augusto Jr. / Ag. Corinthians)

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今日はブラジレイロン第4節コリンチャンスxサントスFC(アレーナ・コリンチャンス)のクラシコに行ってきた。

サンパウロ市にはサンパウロFC、パルメイラス、コリンチャンスと3つのビッグチームがあり、同じサンパウロ州サントス市のサントスFCを加えた4チームの間での直接対決をクラシコ(ダービー)と呼ぶ。
ブラジレイロンでは、3チームとホームアンドアウェイ6試合。上半期にもサンパウロ州選手権で最低1試合ずつ対戦する。これでもし、カップ戦でも対戦しようものなら1年間の「クラシコ」の数は2ケタを超える。クラシコにかけるサポーターの熱は大変なもので、勝っても負けても大騒ぎだが、自分としてはちょっと食傷気味。クラシコで一つでも(特にホームで)負けるとすぐ監督解任論が出てくる。
 
自分は、コリンチャンスは、「今年はチーム再建の年」と割り切って、どう転んでも現監督のカリーリに任せてほしいので、余計な雑音が起きないためにも勝ってほしかった。
 
開幕から3戦、コリンチャンスは2勝1分と好調だ。対するサントスFCは1勝2敗と波に乗れない。サントスFCはエースでブラジル代表MFのルーカス・リマも怪我で欠場と、戦前の大方の予想はコリンチャンス有利だった。
 
アレーナ・コリンチャンスに集まった4万人の観衆の声援を味方につけたコリンチャンスは、前半から試合を支配する。4-1-4-1のコリンチャンス、左サイドはパラグアイ代表MFのロメロとブラジルU20代表SBアラーナのコンビ、右サイドは元ブラジル代表、シャフタール・ドネツクでもプレーしたMFジャジソンと、SBにブラジル代表のファギネル。どちらも縦関係のコンビがうまく機能して、何度かサイドを突破するも、決定機を作れない。
 
サントスは左のFWブルーノ・エンリケによる長いドリブルを駆使して攻め込むも、センターFW、元ブラジル代表、ベティスやミランでもプレーした、リカルド・オリヴェイラにチャンスが回らず、前半は0-0で折り返した。
 
後半はコリンチャンスが一層押し込む展開となった。後半11分と16分の、2回のゴールがオフサイドで取り消されたが、サントスFCのディフェンス陣がコリンチャンスのハイボールの攻撃に対処できていないのは明らかだった。
 
均衡が破れたのは後半24分、またもハイボールを、コリンチャンスの元ブラジル代表FWジョーが折り返し、こぼれ球に飛び込んだのはパラグアイ代表ロメロだった。下手なのかうまいのかよくわからない不思議な選手。(先日はスポーツ番組にそれをいじられて、憤慨していた)しかし、いつもよく走り、献身的に味方を助ける彼が先制ゴールを決めた。
 
続いて29分にはロングボールにヘディングでの折り返しを、ジョが長身を活かしたアクロバティックなゴールでコリンチャンスに追加点。
 同じ日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ決勝のユヴェントス、マンジュキッチのゴールに少し似ている。
 
試合はこのままタイムアップでコリンチャンスは開幕戦を引き分けてから3連勝。ここまで3試合で1-1、1-0、1-0と、「1点以上取れないのか?」との周囲の批判を黙らせる2-0の勝利だった。
片やサントスは、1勝3敗でさらに下位に沈むこととなった。一昨年中盤からサントスの指揮をとりつづけ、今のブラジレイロン1部20チーム監督の中では最も在任期間の長いドリヴァル・ジュニオール監督の首も危うくなったか? 
 並行して戦っているリベルタドーレス杯では無敗でベスト16入りを決めているし、ここで切るべきではないとは思うが、、、 
 
(※まさかのというべきか、やはりというべきか、翌日、サントスはあっさりドリヴァル・ジュニオール監督を解任してしまった、、、)