ブラジルサッカー便り 

2014年よりブラジル、サンパウロ在住、サッカー大好きです。

コリンチャンス、連続無敗記録34でストップ ホームで降格圏のヴィトーリア相手に痛い黒星 

 

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コリンチャンスの無敗記録もついにストップ、土をつけたのは19位のヴィトーリアだった。(© Daniel Augusto Jr. / Ag. Corinthians)

 

 8月19日、ブラジル全国選手権1部リーグ第21節、コリンチャンスxヴィトーリア戦が行われた。

Corinthians x Vitória - Campeonato Brasileiro 2017-2017 - globoesporte.com

 結論から言うと、コリンチャンスは3月19日のサンパウロ州選手権フェロヴィアリア戦以来35試合ぶりの敗戦となった。前半早々の11分、右サイド、サイドハーフロメロと、サイドバックのファギネルのパス交換でミスが起こり、2人が置き去りにされてしまうと、数的不利のままゴール前まで持ち込まれて、DFラインのウラにスルーパス、走りこんだヴィトーリアのタレージェスがシュート、カットしようとしたアラーナの足に当たりコースがかわる不運もあって、ブラジル代表キーパーカッシオも止められなかった。

 19位のチームがアウェイで首位のチーム相手に前半11分に先制するとどうなるか、世界中で同じだ。ドン引きになる。

 コリンチャンスは、残りほとんどの時間をボールを支配して、ほぼ一方的にヴィトーリア陣内で試合を進めたが、最後のところでミスが出たり、ひらめきを欠き、遂に同点ゴールは生まれなかった。普段は負けると非常に厳しい反応のコリンチアーノ達も、ここまでのチームの驚異的な成績に、「いつかは負けることもある」と覚悟していたのか、「ここからまた頑張れ。立て直して必ずリーグ優勝しよう」とばかりに拍手を送っていた。

 先週、シャペコエンセのバルセロナ、日本遠征に伴うシャペコエンセxコリンチャンス戦の順延により、コリンチャンスは2週間のインターヴァルを得た。コリンチャンスが試合のない隙に2位以下のチームは差を縮めることが出来ず、毎日の練習後の記者会見でも、まだ19試合も残っているのに、「もう優勝の可能性はかなり高いものとなりましたが」「このまま無敗優勝できますかね?」「今後の降格圏3チームとの連戦で勝ち点9ポイント獲得すれば、ほぼ決まりですね」などの質問ばかりが飛んでいた。

 慎重派のカリーリ監督はその度に「まだ厳しい試合が19試合も残っている」と浮かれる様子を見せず、選手も同じ。昨日の試合でチームに心のスキが出たとは思わないが、これを良い薬として、立て直してほしい。

 

 さて、今節はフラメンゴの新星、来期のレアルマドリード加入が決まっている17歳、ヴィニシウス・ジュニオールがリーグ戦初得点(プロ初得点はすでにスダメリカーナ杯で決めていた)しかも2得点の活躍でチームのルエダ新監督に初勝利をプレゼントした。映像はこちら

Flamengo x Atlético-GO - Campeonato Brasileiro 2017-2017 - globoesporte.com

 フラメンゴにとっては、大事なタイトル獲得のチャンスブラジル杯の準決勝第2試合が次の水曜に控えているため、主力温存でスタメンに入ったチャンスをものにした。その爆発的なスピードは、水曜の試合でも充分武器になりそうだ。