ブラジルサッカー便り 

2014年よりブラジル、サンパウロ在住、サッカー大好きです。

コリンチャンス、痛すぎるホーム連敗、レギュラーCFジョーの代役、元トルコ代表カジンが結果だせず。

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復帰のCBパブロ(左)は及第点だったが、ジョーの代役カジン(右)は不発に終わった。   (Daniel Augusto Jr. / Ag. Corinthians)

 

リーグ戦折り返し、コリンチャンスの調子がおかしい。1週間前のヴィトーリア戦に続き、26日の第22節アトレチコ・ゴイアニエンセ(Atl.Go)戦にも敗れて、ホームで降格圏の相手に連敗を喫してしまった。

 

 今コリンチャンスは入れ替わりでレギュラー選手が負傷していて、この日は7月に負傷したMFのジャジソンとCBパブロの復帰戦だったが、その代わりに左SBアラーナと、CBバルブエナが負傷してしまった。さらには水曜のシャペコエンセ戦で、MFロメロと不動のCFジョ―が3枚目のイエローカードを受けてしまっていて、4人のレギュラーを欠いての試合だった。

Corinthians x Atlético-GO - Campeonato Brasileiro 2017-2017 - globoesporte.com

 試合展開は先週と全く同じ、首位と最下位が、首位チームのホームで戦い、最下位チームが勝つとすればこれしかない展開だった。 コリンチャンスは前半から引いて守るAtl.Go相手に多くのチャンスを作るも、シュートがポストにはじかれるなど、先制できずにいると、Atl.Goは後半開始早々のCKのチャンスをものにして先制、さらに自陣に引きこもり人の壁を作ってコリンチャンスの攻撃を待ち構えた。 実は「引いて守ってカウンター」はコリンチャンスが驚異的な連勝記録を積み重ねていた時の戦い方。逆にそれをやられると脆いということが、このホームの2戦で、露呈してしまった。

 どんなに強くボールを蹴っても、ボールは「人の壁」を突き抜けてゴールに入ることはない。コリンチャンスは工夫のない攻撃を続け、ひたすらAtl.Goディフェンスにはね返され続けた。選手交代では、左SBを下げて、ルーキーの長身FWカルリーニョスを入れてパワープレイを狙うも、ツインタワーのカジンもカルリーニョスも、他の選手からの信用がなく、早い段階から割り切って放り込みではなく、自分で抜いてからラストパスを狙おうとするためめ、ツインタワーがDFとの駆け引きで「せーのっ」で裏に回りこもうとしても、まだ味方はボールを持って外側でゴチャゴチャやっている。これでは合うわけがない。

 なんなら、もっと早い段階で、センターライン付近から、ペナルティアークに構えるツインタワーに放り込み、その後のこぼれを徹底して狙うのもありだったが、それもなし。結局大して同点ゴールが生まれる確率が高まることもなく、タイムアップだった。

 監督の選択したプランが間違っていたかどうかは分からないが、少なくとも選手がそれに沿って動かなければ、まったく効果がない。今後、リーグ前半戦ではドン引きコリンチャンスにやられた他のチームがこぞって引いてくることは大いにありうる。

 まだ2位グレミオとの勝ち点差は10もあって慌てることはないが、代表ウィークで、また心身ともに充電して、9月10日のサントスとのクラシコに臨んで欲しい。