ブラジルサッカー便り 

2014年よりブラジル、サンパウロ在住、サッカー大好きです。

2017年ブラジルサッカー界10大ニュース 4~1位

4位 南部の強豪グレミオ、22年ぶりの南米制覇
ブラジル国内チームでは、コリンチャンスが一番目立ったと言いたいところだが、やはりリベルタドーレス杯優勝は別格。悔しいけれど、クラブチームレベルではグレミオが今年のブラジルの顔だったと認めざるを得ない。 グレミオはこのブログでも何度も取り上げた、チョイワルオヤジの監督レナト・ガウーショの人心掌握術と、FWバリオス、攻撃的MFルアン、ボランチアルトゥール、CBジェロメル、GKグロエのセンターラインが安定していたことが栄冠のカギとなった。 グレミオが今年採用した、露骨なレギュラー温存策は今後ブラジルで一般的になっていくのだろうか? リベルタドーレスの試合前後のリーグ戦でレギュラーをほとんど休ませても(それも何度も)、来年のリベルタドーレス出場を確保できるほどの順位を保ったのも立派。無事にリベルタドーレスでも優勝して、博打は大当たりだった。

3位 欧州組の活躍
ブラジル代表の主力を張る欧州組の活躍は光っている。 レアルマドリードのマルセロ、カゼミロ、マンチェスターシティのGジェズス、フェルナンジーニョ、エデルソン、PSGのダニ・アウヴェス、チアゴ・シウバ、マルキーニョス、ネイマール、リバプールのコウチーニョ、フィルミーノ、バルセロナのパウリーニョなど、ざっとあげてみても不調に陥っている選手がいない。怪我なくこの調子を維持してロシアW杯に突入すれば、好結果も期待できる。

(※追記、これを書いた数時間後、マンチェスター・シティの今年最後の試合となったクリスタルパレス戦で先発したGジェズスが負傷退場してしまった。泣きながらピッチを去る彼の表情が、怪我が重いのではとの不安を抱かせる。)

2位 好調続く、ブラジル代表。しかし、、、
今年もブラジル代表は好調だった。アウェイウルグアイ戦で4-1と逆転勝利をおさめてから、ホームのパラグアイ戦にも3-0と完勝して、チッチ就任後にワールドカップ予選8戦全勝で世界最速でのワールドカップ予選突破を決めた。6月の親善試合シリーズでは、唯一アルゼンチンに敗れたものの、この試合では多くの控えを試したのであまり気落ちすることはない。
少し気になるとすれば、引き分けの数が増えていることか。2017年8~11月の6試合で、ボリビア、コロンビア、イングランドに引き分けている。特にチッチ体制初のヨーロッパ勢との直接対決となったイングランド戦では、5バックの守りを崩せずに0-0に終わった。2016年後半から2017年3月までの8連勝はいったん忘れて、ここからもう一度ペースを上げて、チームのバイオリズムを6月に合わせなければ、優勝を逃すかもしれない。

1位 ネイマール290億円の移籍金でPSGに移籍

f:id:kimio_ido:20171231184803j:plain

300億円近くの移籍金でPSGに移籍したネイマール(左)ムバッペ、ダニ・アウヴェス、カヴァーニら、強力なチームメイトに囲まれて、目指すはチャンピオンズリーグ優勝のみ。(C.Gavelle/PSG)


本来、地元クラブ第一主義、アンチ国内リーグ軽視主義の私だが、総合的なニュースのインパクトはこれが一番だろう。まさかネイマールがバルセロナからの移籍を考えるとは思わなかった。メッシと同じチームではいつまでたっても二番手でメッシを超えられない、世界一の選手になれないと、メッシに嫉妬したのではとこちらのマスコミにも言われているが、そんな幼稚な理由だとは思えない。個人的に世界一の選手になっても意味がない。そんなことはネイマールだってわかっているはず。PSGからのギャラはそんなに高かったのか?ただし、ネイマールクラスの選手になると、それが決め手になるとも思えない。バルセロナのチーム幹部とうまくいってなかったのかもわからない。本当のところは外側からではわからないが、肝心のPSGでのプレーぶりは絶好調。あのメンバーでフランスリーグを優勝できなければ、それこそスキャンダルだ。むしろPSGの目標はチャンピオンズリーグ初優勝しかない。2月のチャンピオンズリーグ16強戦、レアルマドリード戦は世界中が注目だ。